水道橋 居酒屋「一日も早く」・・from 能登美

こんにちは。能登美です。

ウチに「貢」(みつぐ)さんと云うスタッフがおります。貢さんはそば打ち修行をずっとされていたので、そば打ちのプロフェッショナルでございます。

彼が打った蕎麦はかほり高い素晴らしいモノで、何度か当店の締めでも出させて頂きました。お客様の評価も素晴らしく、時期が合えばグランドメニューにしたいくらいでした・・

そんな彼の元に今週頭 訃報が届くのです。大好きな大好きな田舎のおばあちゃんが亡くなられたとの事でした。

孫の中で一番可愛がってもらいました。「あなたの知らない世界」をめちゃくちゃ怖いくせに見たい自分。誰もが面倒くさがっても

おばあちゃんだけはいつも笑って一緒に見てくれました。と彼は教えてくれました。彼の一つのエピソードからも想いが凄く理解できました。

僕は、お店は全然大丈夫なので直ぐ行ってあげて下さいと伝えました・・・・・ところが

実家は田舎町です親御さんから「万が一があるから来ないでくれと」と。

えっ!?・・・・そんな・・・・熱もないし健康そのものなのに・・・・

大好きな大好きなおばあちゃんを送りたい彼は僕にこう言いました。

「田舎町なのであっという間に噂も広がりますし、親にも迷惑をかけたくないので、なので僕はレンタカーを借りて、その車の中で実家の近くでおばあちゃんを見送って来ます」と。

・・・・こんな事がありますか!!辛すぎるでしょッ!!!!・・・・彼のその姿を想像するだけで胸が締め付けられるようでした。

「骨は拾えなくてもちょっとでも近くにいたいので・・」と話してくれた電話越しの声は震えていました。

やり場のない想い、「くれぐれも気を付けてね。」としか言えない力の無い自分にも情けなくなりました。

 

一昨日「無事おばあちゃんを遠くから見送る事ができました。お休み頂きありがとうございました」とLINEが来ました。

「辛すぎますよね。おばあちゃんに気持ちは伝わっていると思います。僕はおじいちゃん子だったんですが、高一の頃亡くなってしまって、やんちゃしてたのに、ショックで一週間引きこもってたんですよ。そしたら一週間目の夜に爺ちゃん夢に出てきて、そんなんじゃ爺ちゃん行けんがいや・・・って。それで僕次の日から元気に学校行ったんですよ。おばあちゃんに気持ちは伝わったと思います。」と返しました。

昨日出勤して「ありがとうございました!!おばあちゃん夢に出て来ない様に頑張ります!!」と元気に言ってくれた彼の目はパンパンに腫れていました。

 

いつ終わるか判らないこの戦い・・・・その裏で色々な辛い事が起こっていると思います。本当に本当に一日も早く収まってくれる事を切に切に願います。

 

写真のソーセージは、ビールとソーセージを食べるのが好きな自分に、「急いでたので大したモノ買えなくて」とわざわざ買ってきてくれたものです。